高校生による舞台芸術公演の劇評(レビュー)を募集

第1回 表彰式&懇親会

 2014年3月31日、東京芸術劇場5階シンフォニースペース(東京・池袋)で、第1回高校生劇評グランプリの表彰式が執り行われ、主催の国際演劇協会日本センターの永井多恵子会長から最優秀賞の石本秀一さん(早稲田実業学校高等部1年=当時)ら入賞した11人に賞状が授与されました。

(右から)野田秀樹さん、堀尾幸男さん、最優秀賞の石本秀一さん。左端は司会の扇田昭彦さん(演劇評論家)

 選考委員長を務めた扇田昭彦さん(演劇評論家)は講評の中で「初めての試みだったが、レベルの高い劇評が揃った。特にNODA・MAP公演『MIWA』を取り上げて最優秀賞を受賞した石本秀一さん(早稲田実業学校高等部 1年)の劇評は、演出や俳優の演技の魅力に触れ、芝居を見ていない人が読んでもどういう舞台かわかる。しかも自分の見方、意見がしっかり書き込まれていてすばらしい。高く評価され、選考委員の票が集まった」と選考の経過を報告しました。
 その後、『MIWA』の作・演出・出演で、東京芸術劇場芸術監督の野田秀樹さんが登場。この公演の舞台美術を担当した堀尾幸男さんと最優秀賞の石本さんも壇上に登りました。司会の扇田さんの質問に答えて、石本さんは「(『MIWA』の)舞台を2回見て台本も読み、冬休みに2週間かけて少しずつ書いた」と話し、野田さんは石本さんの『MIWA』評について「しっかりした文章ですね。自分たちの高校時代とは違ってまじめで的確。批評はどれだけ(舞台を)深読みするかという世界なので、自分が意識していないこと、意図しないことに気づかせてくれる」と話しました。
 堀尾さんは「(広島の)高校時代に演劇活動をしたけれど、役者に向かないと自覚。好きな美術の道で演劇活動に入ろうと美術大学に入った」と語り、劇評について「舞台は(公演が)終わると消えてしまう。だから公演中でも劇評が出て、褒めたりけなしたりして、世の中がワイワイ騒ぐことが大事なのではないか」と述べました。
 当日は入賞者11人のうち10人が参加。入賞者からの質問が次々に飛び出しました。「野田さんにあこがれて、(学校で)作・演出、俳優として活動してきた」と自己紹介した生徒は「自分が俳優として登場する場面はどのように演出するのか」。ほかに「まじめな世代と言われたけれど、野田さんが高校時代はどうだったのか」「野田さんの舞台はストーリーが分かりやすくないけれど引き込まれてしまう。演劇のストーリー性をどう考えているか」など時間いっぱい手が挙がりました。
 表彰式には入賞者の家族や学校の教員ら約30人が集まり、式が終わったあとに開かれた懇談会では野田さん、堀尾さん、それに扇田さんはじめ当日出席した選考委員を囲んで談論の輪ができました。初対面同士の生徒が連絡先を教え合い、2人3人と集まって話し込む姿も見られました。
--ワンダーランド (小劇場レビューマガジン) 2014年4月1日掲載記事より--

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